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ニキビを治すビタミン剤の効果と種類
ニキビやニキビ跡を早く治すには、外側からのケアに加えて身体の内側からのケアも大切です。なかでも肌の健康維持に欠かせないのがビタミン類です。ドクター監修のもと、ニキビ治療に使われるビタミン剤の効果や種類について解説します。
治りにくい大人ニキビや肌荒れ、赤みが残ったニキビ跡などを早期に改善するためには、身体の内側からケアしてあげることも大切です。なかでも肌の健康維持に欠かせないビタミンは、食事やサプリメント、ビタミン剤などでしっかり補給したいもの。ここでは、皮膚科でニキビを治す際に処方されるビタミン剤の効果や種類、服用方法などをドクター監修のもと解説していきます。
ビタミン不足が原因でできるニキビ
20歳を過ぎてからできる大人ニキビは、思春期のニキビとは異なり、生理前に悪化する、顎(あご)や口の周り、背中にだけできる、などの特徴があります。原因もさまざまで、ホルモンバランスの乱れをはじめ、身体の内側から影響しているケースも多いものです。
忙しくて栄養バランスのとれた食事を取る時間がない、ストレスを解消するため、つい好きなものばかりを食べてしまう、ダイエットや食事制限をしている…などの場合、ビタミン不足を招き、ニキビができやすい状況に陥っているのかもしれません。
ビタミンと肌との関係
身体や肌に必要な栄養素のなかでも、ビタミンは肌や粘膜を作る働きを助けたり、皮脂の分泌を抑えたり、肌の新陳代謝(ターンオーバー)を促すなど、さまざまな役割を担っています。
そもそも、ビタミンとは?
ビタミンは、三大栄養素と呼ばれる脂質、糖質、タンパク質からエネルギーをつくり出す働きを助け、身体の調子を整える役割を担っています。微量ですが身体をスムーズに機能させるために欠かせないため、ミネラルと並んで「微量栄養素」とも呼ばれています。
ビタミンは発見された順にA、B、C…とアルファベット順に名前が付けられ、その後ビタミンB群のように、さらに細かく分類されるようになったものもあります。全部で13種類ありますが、ほとんどのビタミンは体内では作り出すことができません。そのため、食べ物やビタミン剤から摂取することが大切です。
ビタミンの肌への効果
健康な体を維持するために欠かせないビタミンですが、不足すると肌や身体にさまざまな不調があらわれます。肌への影響力が大きいものをいくつかご紹介します。
- ビタミンAの欠乏
- 皮膚や爪、粘膜が乾燥して、傷つきやすくなったり、細菌などへの抵抗力が弱まります
- ビタミンB2の欠乏
- 脂質の代謝が鈍り、肌荒れや口内炎が起きやすくなります。また、脂性肌になり、小鼻の横にニキビができやすくなります
- ビタミンB6の欠乏
- 同じく代謝異常により、皮膚や粘膜にトラブルが起きます。また、ホルモンバランスの乱れから月経前症候群(PMS)がひどくなったり、ニキビが悪化します
- ナイアシン(ビタミンB群の一種)の欠乏
- 肌がカサカサになるなどの炎症を起こすことがあります
- ビタミンCの欠乏
- コラーゲンの産生ができなくなり、肌のハリが失われます
- ビタミンEの欠乏
- 活性酸素の害を受けやすくなり、シミやそばかすができやすくなります
ビタミンは水溶性と脂溶性の2種類
ひとくちにビタミンと言っても、水溶性(水に溶ける性質のもの)と脂溶性(油に溶けるもの)の2種類があります。水溶性のビタミンは摂取しても尿などから排出されるので、1日3回の食事やビタミン剤で規則正しくとり入れる必要があります。一方、脂溶性のビタミンは身体に蓄積されるので、食事以外にビタミン剤やサプリメントで補うときは過剰摂取に気をつけることも大切です。
水溶性と脂溶性の違いをしっかり覚えて、ビタミン剤を上手に活用しましょう。
ビタミンのニキビ治療効果
ビタミンの不足が、ニキビの直接原因になることはありません。ですが、ビタミンは先に見てきたとおり、肌を健やかな状態に保つために欠かせない栄養素です。
ビタミンが足りないことで皮脂の分泌が増えたり、肌が乾燥したり、ターンオーバーが進まなくなる…などの要因が複雑に絡み合い、ニキビの発生につながることがあります。
皮膚科では、ニキビの治療にビタミン剤が処方されることがあります。これは、塗り薬やピーリングなど、外側からのニキビ治療に加えて、患者の生活習慣のなかで不足しがちな栄養素を補うことで、身体の内側から治療の効果を高めるためのものです。ニキビに対して即効性はありませんが、副作用の心配も少なく、身体や肌がすこやかになろうとする力を助けます。
なお、皮膚科でのニキビ治療には、ビタミン剤をホームケア用に処方するほかにも、点滴でビタミンを注入する方法もあります。こちらについては、『皮膚科で行う点滴を使ったニキビ治療の種類と美容効果』をご覧ください。
ビタミン剤は保険適応?
ニキビは「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」と呼ばれる皮膚病です。ビタミン剤は治療の一環として、皮脂の分泌量を抑えたり、皮膚や粘膜を健全に保つために処方されているため、従来は保険の適用範囲でした。
近年は厚生労働省の方針により、経口摂取ができる人(口から食事をとれる人)への保険処方が難しくなっており、原則として適用外になります。しかし、医療機関によっては保険が適応されるケースもあるため、詳しくは各皮膚科に相談するようにしてください。
皮膚科で処方されるビタミン剤の種類
皮膚科では、ニキビやニキビ跡、肌荒れや肝斑(かんぱん)・シミなど、幅広い肌の症状に対して、ビタミン剤が処方されています。ニキビやニキビ跡の治療に処方されるのは、以下のビタミンです。
- ビタミンB群(B2、B6)
- ビタミンC
- ビタミンE
一つひとつの効果や性質を、詳しく見ていきましょう。
ビタミンB群のビタミン剤とその効果
ビタミンB群は水溶性のビタミンで、B群とはビタミンB1やB2、ナイアシン、パントテン酸、B6、B12、ビオチン、葉酸などの総称です。B群は互い助け合って機能し、エネルギーを作り出す代謝の機能を助け、老廃物の排出を促す作用があります。皮膚科で処方されるビタミンB群のビタミン剤には以下のようなものがあります。
<ビタミンB群配合の主なビタミン剤>
- ビタノイリン
- ビタミンB2・B6・B12を配合
- ビフロキシン
- ビタミンB2・B6を配合
- ノイロビタン
- ビタミンB1・B2・B6・B12を配合
なかでも、ニキビやニキビ跡の治療に役立つのは、ビタミンB2とB6です。
ビタミンB2の効果
ビタミンB2はリボフラビンとも呼ばれる栄養素で、脂肪や糖質を燃焼させてエネルギーに変えるとともに、細胞の新陳代謝を促す働きがあります。皮脂の分泌を調整するため、過剰な皮脂分泌が原因で起こっている脂性肌を整える作用があります。また、皮膚や粘膜の機能を維持し、成長や再生を助けます。
ビタミンB2の摂取量の目安は?
厚生省から発表されている「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、年代ごとの一日あたりの推奨量は以下のとおりです。
- 18~29歳男性
- 推奨1.6mg
- 30~49歳男性
- 推奨1.6mg
- 50~69歳男性
- 推奨1.5mg
- 70歳以上男性
- 推奨1.3mg
- 18~29歳女性
- 推奨1.2mg
- 30~49歳女性
- 推奨1.2mg
- 50~69歳女性
- 推奨1.1mg
- 70歳以上女性
- 推奨1.1mg
※妊婦は上記推奨量に加えて0.3mgを、授乳婦は0.6mgを付加
それに対し、「国民健康・栄養調査(2013年)」でのビタミンB2摂取状況は、一日あたりの平均で男性が1.20mg、女性が1.07mgとなっています。
<ビタミンB2が不足するのはどんな時?>
ビタミンB2はレバーや卵、納豆などの大豆製品、乳製品、モロヘイヤなどの野菜などに含まれています。水溶性なので毎日きちんと摂る必要があるほか、以下のようなときに不足します。
- 食事から十分に摂取できないとき、下痢のとき
- 代謝異常があるとき
- 肝臓や下垂体の病気や糖尿病を患っているとき
- 薬物による影響(抗生物質や精神安定剤、経口避妊薬を連用したときなど)
<ビタミンB2が不足するとどうなる?>
ビタミンB2は成長促進や、肌や粘膜の保護などを担っている栄養素なので、不足すると以下のような症状を引き起こすことがあります。
- 成長障害
- 口角炎や口内炎、舌炎
- 咽喉炎
- 脂漏性皮膚炎 など
ビタミンB6の効果
ビタミンBは別名をピリドキシンといい、タンパク質の分解・合成を助けて、肌や粘膜の健康維持に役立つ栄養素です。アレルギー症状を抑えて免疫機能を維持したり、ホルモンバランスを整えたりする働きもあり、女性には欠かせないビタミンです。
ビタミンB6の摂取量の目安は?
厚生省から発表されている「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、年代ごとの一日あたりの推奨量と耐容上限量は以下のとおりです。
- 18~29歳男性
- 推奨1.4mg/上限量55mg
- 30~49歳男性
- 推奨1.4mg/上限量60mg
- 50~69歳男性
- 推奨1.4mg/上限量55mg
- 70歳以上男性
- 推奨1.4mg/上限量50mg
- 18~29歳女性
- 推奨1.2mg/上限量45mg
- 30~49歳女性
- 推奨1.2mg/上限量45mg
- 50~69歳女性
- 推奨1.2mg/上限量45mg
- 70歳以上女性
- 推奨1.2mg/上限量40mg
※妊婦は上記推奨量に加えて0.2mgを、授乳婦は0.3mgを付加
それに対し、「国民健康・栄養調査(2013年)」でのビタミンB6摂取状況は、一日あたりの平均で男性が1.20mg、女性が1.02mgとなっています。
ビタミンB6が不足するのはどんな時?
ビタミンB6はかつおやまぐろなどの魚類、レバーや鶏肉、にんにくやピスタチオ、ひまわりの種などに多く含まれています。また、腸内細菌によっても微量につくられています。水溶性なので毎日きちんと摂る必要があるほか、以下のようなときに不足します。
- 食事から十分に摂取できないとき、下痢のとき
- ビタミンB6を阻害する薬剤を摂取したとき(デオキシピリドキシン、ヒドララジン、ペニシラミンなど)
ビタミンB6が不足するとどうなる?
ビタミンB6は肌のターンオーバーを促し、肌や粘膜を健康に保つ働きがあり、不足すると以下のような症状につながることがあります。
- 湿疹や脂漏性皮膚炎
- 口角炎や舌炎
- 貧血
- 聴覚過敏
- 免疫力低下 など
ビタミンCのビタミン剤とその効果
ビタミンCはメラニンの生成を抑えることでシミやそばかす、色素沈着を防ぎます。また、コラーゲンの合成に係わり、肌にハリや弾力をもたらします。水溶性であり、美肌のために積極的に摂りたいビタミンCですが、皮膚科で処方されるビタミン剤としては以下のようなものがあります。
<ビタミンC配合の主なビタミン剤>
- ビタシミン
- ビスコリン
- シナール
- デラキシー など
ビタミンCの肌への効果
ビタミンCといえば、さまざまな美容効果が期待できる栄養素ですが、具体的にはどのような効果があるのでしょうか。
- シミ・そばかすの改善
- メラニン色素の生成を抑え、日焼け後の炎症やシミ・そばかすを抑えます
- シワの改善
- コラーゲンの合成を増やすことで肌にハリや弾力を生み出します
- 紫外線対策
- 日焼け後の炎症とともに生じる活性酸素を分解し、肌へのダメージを少なくします
- ニキビの改善
- 皮脂の過剰分泌をふせいでニキビを予防し、活性酸素を分解することでニキビの炎症を抑えます
- ニキビ跡の改善
- ニキビがおさまった後にできるニキビ跡の色素沈着を防ぎます
- 肌のキメを整える
- コラーゲンの合成を助けて肌のターンオーバーを整えたり、毛穴を引き締めます
ビタミンCの肌への効果について詳しくは、『正しく知るべき!ビタミンCの美肌効果と正しい摂取方法』をご覧ください。また、化粧品に使われるビタミンCについては、『ニキビケアの化粧品成分「ビタミンC誘導体」の効果』もあわせてご覧ください。
ビタミンCの健康効果
ビタミンCには美容のほかにも、以下のような健康効果があります。
- 免疫力を高める
- 病原菌を攻撃する白血球の働きを高め、抗ウイルス作用を持つ物質の生成を促します
- ストレスを緩和する
- ドーパミンやアドレナリン、抗ストレスホルモンの合成を助けます
- 白内障の予防や改善
- 高い抗酸化作用によって、活性酸素が原因の白内障を予防・改善します
- 貧血の予防
- 鉄分を吸収しやすい形に変えることで、鉄不足を解消します
ビタミンCの摂取量の目安は?
厚生省から発表されている「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、年代ごとの一日あたりの推奨量は以下のとおりです。
- 18~29歳男性
- 推奨100mg
- 30~49歳男性
- 推奨100mg
- 50~69歳男性
- 推奨100mg
- 70歳以上男性
- 推奨100mg
- 18~29歳女性
- 推奨100mg
- 30~49歳女性
- 推奨100mg
- 50~69歳女性
- 推奨100mg
- 70歳以上女性
- 推奨100mg
※妊婦は上記推奨量に加えて10mgを、授乳婦は45mgを付加
それに対し、「国民健康・栄養調査(2013年)」でのビタミンC摂取状況(食品からのみ)は、一日あたりの平均で男性が92mg、女性が96mgとなっています。
ビタミンCが不足するのはどんな時?
ビタミンCはレモンや赤ピーマン、芽キャベツやブロッコリー、緑茶などに多く含まれています。体内では合成できず、かつ水溶性なので、毎日きちんと摂る必要があります。ビタミンCの不足は、以下のような状況において顕著になります。
- 野菜やフルーツを日常的に摂取していないとき
- アルコールや薬物の中毒下にあるとき
- ヘビースモーカー
一人暮らしの人や男性、高齢者などで野菜や果物を積極的に食べていない人は、ビタミンCの摂取が不足しがちになるので気をつけましょう。またタバコを吸う人は吸わない人に比べてビタミンCの代謝量が1日当たり35mgも多くなることがわかっています。このため、ヘビースモーカーはタバコを吸わない人の約2倍のビタミンCを摂る必要があります。
ビタミンCが不足するとどうなる?
ビタミンCが不足すると体内のコラーゲン生成が十分に行われなくなり、毛細血管からの出血を招き、壊血病を引き起こします。他にも以下のような症状が起こりやすくなります。
- 歯肉炎(壊血病の初期症状)
- 貧血
- 全身の倦怠感や食欲不振
- 肌のハリがなくなる
- 免疫力が低下し、風邪や感染病にかかりやすくなる
ビタミンEのビタミン剤とその効果
ビタミンEは他のビタミンと比べてもっとも高い抗酸化作用を持っており、老化の原因と考えられている活性酸素から身体や肌を守る働きがあります。血管や細胞などの老化を防ぎ、血行を促進して生活習慣病の予防や改善にも役立つことから「若返りのビタミン」とも呼ばれています。
<ビタミンE配合の主なビタミン剤>
- バナール
- ベクタン
- ユベラ など
ビタミンEの肌への効果
ビタミンEには、血管の収縮を促す神経伝達物質の生成を抑え、毛細血管を広げる働きがあります。これにより全身に血流が供給され、肌のターンオーバーが促されます。さらにビタミンEには紫外線によるダメージから肌を守る働きもあり、シミやそばかすを防ぐほか、ニキビの炎症を抑えてニキビ跡の赤みを防ぐ効果もあります。
ビタミンEは化粧品にも配合され、ニキビの予防や炎症改善への効果が期待されています。詳しくは、『ニキビの予防・炎症を抑えるビタミンE誘導体の効果』をご覧ください。
ビタミンEの健康効果
強力な抗酸化作用を持つビタミンEは、細胞の酸化を防いで老化を遅らせる効果が期待されています。そのほかにも、以下のような効果があるとされています。
- 生活習慣病予防
- 抗酸化作用によりコレステロールや脂肪の酸化を防ぎ、血管のしなやかさを保ちます
- 肩こりや腰痛、冷え性の軽減
- 血液をサラサラにし、毛細血管を広げることで末梢血管の血行障害を改善します
- ホルモンバランスを整える
- 性ホルモンの分泌を調整し、生理痛や月経前のイライラを解消したり、更年期障害を軽減します
ビタミンEの摂取量の目安は?
厚生省から発表されている「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、年代ごとの一日あたりの目安量(栄養状態を維持するために十分な量)と耐容上限量は以下のとおりです。
- 18~29歳男性
- 目安6.5mg/上限量800mg
- 30~49歳男性
- 目安6.5mg/上限量900mg
- 50~69歳男性
- 目安6.5mg/上限量850mg
- 70歳以上男性
- 目安6.5mg/上限量750mg
- 18~29歳女性
- 目安6.0mg/上限量650mg
- 30~49歳女性
- 目安6.0mg/上限量700mg
- 50~69歳女性
- 目安6.0mg/上限量700mg
- 70歳以上女性
- 目安6.0mg/上限量650mg
※妊婦の目安は6.5mg、授乳婦は7.0mg
それに対し、「国民健康・栄養調査(2013年)」でのビタミンE摂取状況は、一日あたりの平均で男性が6.7mg、女性が6.1mgとなっています(※α-トコフェロールについて算定)。
ビタミンEが不足するのはどんな時?
ビタミンEは脂溶性ビタミンであり、アーモンドや落花生、ヘーゼルナッツなどのナッツ類、サフラワー油やコーン油などの植物油、うなぎやたらこなど魚介類を中心に、普段の食事から十分に摂取でき、不足することはほとんどありません。
しかし、ビタミンEが不足すると活性酸素の害を受けやすくなり、シミが増えたり皮膚の抵抗力が弱まることがあります。また、女性の場合は不妊や流産のリスクが高まることがあります。さらに、肝臓病や無β-リボタンパク血症という病気にかかっていたり、長期に渡って脂質吸収に障害があるなどの場合、ビタミンEが不足して神経や筋肉に障害が起きることがあります。
ビタミンEを効果的に摂取するには?
ビタミンEには、他の抗酸化物質と相互に作用を高めあう効果があります。そのため同じく抗酸化作用のあるビタミンCや、抗酸化作用があり、皮膚や粘膜を健康に保つビタミンAと一緒に摂るのもおすすめです。
ビタミン剤の飲み方や注意点
ビタミン剤は医薬品ですので、処方時に指示された用法・用量を守って服用するようにしましょう。効果に関しては個人差もあり、服用後すぐに効果が出るものではありませんが、継続して摂取することが大切です。また、以下のような点にも気をつけましょう。
- 服用時は水と一緒に飲む
- 飲み忘れた場合、次の機会に2回分をまとめて飲むようなことはしない
- 処方されたビタミン剤は、2年以内に飲み切る
お茶やジュース、牛乳やアルコールなどはビタミン剤の吸収や作用に影響を与えることがあります。必ず水で飲むようにしましょう。
ビタミン剤とサプリメントの違い
ビタミンを食事以外で摂る場合、サプリメントで摂るという方法もあります。サプリメントはスーパーやドラッグストアなどでも気軽に購入できますが、医師が処方するビタミン剤とは何が違うのでしょうか。
ビタミン剤は「医薬品」
ビタミン剤にはさまざまな種類がありますが、これらはすべて「薬事法」に基づいて厚生労働省の検査を受け、合格した「医薬品」です。そのため、ビタミン剤は医師や薬剤師の管理下で処方され、必ず成分の含有量や1回分の分量などが表示されています。
サプリメントは健康を補助する「食品」
一方、サプリメントは栄養補助食品や健康補助食品などと表示されており、あくまでも「食品」という扱いです。成分は食品から抽出した天然のものもあれば、化学的に合成されたものもあります。また、含まれる栄養素の数により、「単一型」「複合型」「総合型」などに分類されます。サプリメントのなかには日本健康・栄養食品協会などの業界団体による製品規格や表示広告基準をクリアした製品もあります。
サプリメントや健康食品には法令上の明確な定義がなく、有効成分がどのくらい配合されているか、純度はどの程度か、徹底した管理下で製造された商品か…などがはっきりしていないという問題点も指摘されています。そのため、ビタミン剤が病気や症状の改善のために使われるのに対して、サプリメントは「健康な人が、自己の判断において摂取するもの」と区別して理解することが大切です。
ビタミン剤もサプリメントも、決められた用法や用量を守って利用することが大切です。また、ビタミン剤やサプリメントに頼りすぎるのではなく、栄養バランスの取れた食事や適度な運動、十分な睡眠などを心がけたうえで活用するようにしましょう。
まとめ
皮膚科でのニキビ治療に活用されるビタミン剤の効果と種類を中心に見てきました。ニキビの治療にはさまざまな方法がありますが、ビタミン剤を活用することで身体や肌をすこやかに保ち、早期改善を図るのもよいでしょう。決められた量を1日に1度飲むだけの手軽さに加えて副作用も少ないため、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。
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